スキーマ療法のためのサポートネットワークの作成

スキーマ療法

今回は「自分でできるスキーマ療法ワークブック」のレッスン2、ワーク2についてです。

レッスン2ではサポートネットワークの紹介、そしてワーク2では自分のサポートネットワークを書き出すことがワークの内容になります。

サポートネットワークとは、著者伊藤絵美先生の言葉を借りれば、

自分を取り巻く様々なサポートをかき集めたもの

です。

日々ちょっとした関わりがある人から、いざとなったら助けてくれる人まで、公的機関を含めて書き出していきます。

なぜこのサポートネットワークを書き出しておくのか。本書に書かれていることを引用・まとめますと、

お膳立てやスキーマ療法を実践する長い道のりのあいだには、またたとえスキーマ療法を身につけたとしても、一人ではとうてい乗り越えられない問題や困りごとに遭遇することは必ずあるはずです。そのようなときに必要なのは、自分ひとりで何とかしようともがき続けるのではなく、誰かに助けを求め、人の助けを借りながら乗り越えていくことです。

(このように人に助けを求める、相談する、頼ることは)自分が無事生き延びていくうえで大変重要な技術です。まずは人に助けを求める技術について、確認しておきましょう。

このスキーマ療法ワークブックをやってる方の中には、すぐに相談できる人が周りにいない方もいると思うので、こういったワークであらかじめいざという時頼れる人・機関を書き出しておくことは後の自分にとっても非常に助けになると思います。

また、人に頼みごとをする、助けを借りることが苦手な人もいると思うので、この最初の段階でサポートネットワークを作ることは大きな意義があるなと感じました。

本書の中では、「人に助けを求めるのが苦手だ」という人向けに、また「人に助けを求められないから困ってるんだ!」と反発心を抱く人向けににも、どうすればいいのか有益なアドバイスが載っているので、サポートネットワークが作りにくい人にとって参考になると思います。

注:前回の投稿から引き続き、ワークブックの内容を賞賛する言葉が多いかもしれませんが、私は著者の回し者でもないですし、専門家でもないので、いち読者・ワーク実践者として正直に思ったことを書いています笑

ワーク2をやってみた感想:書き出すのは人でなくてもいい

ワーク2をやってみた感想:書き出すのは人でなくてもいい

ワーク2で書き出す対象は、必ずしも人・機関でなければいけないわけではなく、動植物やアニメのキャラクター、実際には合うのが難しいスター選手や亡くなった人も含めて書き出すのが面白いと思いました。

自分の心にプラスの効果を与えるものについてはなんでも書き出す感じです。

物理的に助けてくれる人以外にも、精神面で支えるになるものであれば立派なサポートになる、ということに気づかされました。

困った時、一人では解決が難しそうな状況な時には、このワークでやったノートを見返せば、どの人に連絡を取ればいいのか一目で判断できて将来的に役立ちそうだなと感じます。

レッスン2で心に響いた言葉

以下、心に残った言葉を書き残しておきたいと思います。

  • 数ある生きづらさの中でも最もつらいことは、「孤立している」「全く孤独である」「完全にひとりぼっちだ」という体験。
  • ささやかな関わりであったとしても、人のこころは少しケアされ、支えられる。
  • スキーマ療法に取り組めば、最終的には、人に助けを求めることに対するネガティブな思いは、別の方向に、多くはポジティブな方向へと変わっていく。
  • 誰かに助けを求める時の6つのポイント:どんな助けが欲しいかメモする、一度に相談しすぎない、時間を区切る、助けを求めた自分をほめる、相談できる人がいる事実の認識、助けを求める行動は粘り強く続ける。
  • 「お返し」は回復してからでいい

次回からはスキーマ療法以外の心理療法を使ってより実践的な自分助けに入るので楽しみです。

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