つまらない仕事を楽しめない自分を変えた5つのこと

つまらない仕事を楽しむ コラム

よく「仕事を楽しくするのは自分次第」と言いますよね。私もよく聞かされてきたし、自分に言い聞かせた言葉でした。ですけど、どうしてもつまらない仕事を楽しくすることができませんでした。

「クリエイティブな仕事がしたい!」と思っていたのに、やっていたのはIT業界のクリエイティブのかけらもない保守の仕事。

「これは私がやるべき仕事じゃない!!」という魂の叫びが聞こえてくる。「このままこの仕事を続けていても生きてる意味ない。死んでるのと同じ。」

そう思った私は実際に行動に起こしてクリエイティブ業界に転職しました。実際転職自体は希望通りだったのですが、なんとクリエイティブ業界に転職した後も同様な悩みは続きました。

特に最初の内は誰しもが雑用や「つまらない仕事」をしなくてはならない。自分がしたい仕事をするための下積み期間。。

仕事ができる人が書いたビジネス書ではよく、

「つまらない仕事をいかに自分が面白くするかだ」

というようなことが書かれています。

しかしそうやって自分に言い聞かせても、どうしてもすんなりと、「そうか、その仕事を自分で楽しくすればいいんだ」と考えて実行に移せませんでした。

人から「頭が固い」「それは仕事に対する姿勢が甘いからだ」と言われ、言われて頭では理解できるけど、でも心がついていかない。。

むしろ自分は「心が固い」からダメなのかも、と思ったり。社会人として失格なのではと思ったり。「だから自分はダメなんだ」と自分で自分を傷つけてしまったり。

どうしたらもう少しより好みせずに今手元にある仕事を楽しめるようになるのか。。

自分の場合、魂レベルでと言えばいいのか、とにかく心の内側から「これは違う!!!」と訴えかけてくるものがあり、仕事だからやらなければならないと分かっていても心が拒否して実際にパソコンを打つ手が動かなくなり、

「あ、このまま仕事をしていたら鬱になる。」

そういった場面が何度もありました。

分かっているけど、そう考えられれば楽なのに。。大変辛い思いをしました。

前置きが長くなりましたが、ただ心理療法をやった今では、もう少しつまらない仕事も「楽しめる」方向に自分を持っていけてるのではと感じています。それはなぜなのかについて書きたいと思います。

人と比較しない

人と比べて自分は「なんでこんなにつまらない仕事をしているんだろう」と思わなくなった

「隣の芝は青く見える」とよく言いますよね。そして実際に青々として見える笑

自分一人が取り残されて、一緒に入った同期はどんどんやりたい仕事を任せてもらえてイキイキと働いている・・・

そんな思いをしている方もいると思います。

私の場合も同じ時期に業界未経験で就活した友達がいて、その後の彼らの華々しい活躍を見て、

「自分はなぜこんなに頑張りまくっていかないと活躍できる機会を得られないのか・・」

そう思っていた時期がありました。そしてこれまたビジネス書を紐解くと、

「他人と比較することをやめれば安らかな気持ちになる」

とか書かれていたりするわけです。そう書いてあって分かっていてもつい人と比較してしまうのが人情。

「んなこと分かってるけどすんなりそうできたら苦労しねーよ!!!ヾ(。`Д´。)ノ彡ゴルア」

と思っていました笑

しかし、今ではその考え方は違う、と断言できるし、人と比較して悩むことが少なくなりました。

Facebookを開くとズンズンとやりたいことが実現していっている友達。

どうして自分はこんなにスムーズにいかないのか。。

自分の場合は頑張って頑張ってやっと自分が思い描いた方向に近いところに行ける、でもまだ遠く及ばない。。

方やあの人はあんなにサクサクと進んでいけてる。なのに自分は・・・

そんな風に人と比べることに意味はないんです。

そもそも表面上の情報では舞台裏は分かりません。

もしかしたら仕事ではうまくいっててもプライベートでは悩み苦しんでるかもしれない。

早くに成功して今は順風満帆(そうに見え)たとしても、その後の人生でもしかしたら飛んだ災難があるのかもしれない。(それが起こることを期待するのではなくて)

そんなことは本人と直接話さない限り分からないものだと思うんです。(直接話したとしても失敗・悩みはとてもプライベートなことなのでよほど親しい間柄でなければ知る機会もないと思います。)

そんな表面的な情報だけ捉えて自分と比べてみて、「なんで自分は。。」と自己憐憫に浸ること自体がそもそもナンセンスだし、それによって自分の生きる活力が失われるとしたら何のメリットもないわけです。

そういった「考え方の歪み」を、うつ状態になった時に認知行動療法のワークを通じて気づきました。たぶん上記のと同じようなことを本で読んでも今まで通り「んなことわかってるわ!(でもできん!)」ってなっていたと思います。

でも、今まで本を読んでも納得いかなかったことが、自分自身でノートに書き出し客観的な視点を持ちつつ自分の心と対話することで考えを改めることができました。(認知行動療法では、そのように反応的な歪んだ思考をしてしまうことを「自動思考」と呼びます。)

その自動思考に陥っている時は、スキーマ療法を通して学んだモードという考え方を通して、「あ、今自分は自己憐憫モードに入ってるな」と気付け、その誤った考え方を修正できるようになりました。(認知行動療法を通して自動思考に気づいてもどうしてもその自動思考がやめられない、といった方はより深いレベルで潜んでいる考え・イメージを見つめる、スキーマ療法をやってみるといいかもしれません)

今では人と比べることもなく、すごく楽になりました。

つまらない仕事を楽しむ

「つまらない仕事を楽しもう」と考えるきっかけになれたのはなぜか

上記の人と比較することをやめれたのに加えて、「つまらない仕事でも楽しもう」と思えるようになったのは、自分をハッピーにさせる「ハッピースキーマ」を作ったことが大きいと思います。

ハッピースキーマとはスキーマ療法のワークを通して作る、自分をハッピーにしてくれる考え・イメージです。

スキーマ療法の中ではこの「ハッピースキーマに基づいて行動する」というワークがあるのですが、これは日常的に行うもので、ハッピースキーマを「本当に自分のものにしていく」ために行うものです。

よって仕事中にもこのハッピースキーマだったらどうするか、と考えるわけですが、これが自分の考えを変えることになった大きなきっかけになっています。

  • どうしたらこの仕事を楽しくすることができるか
  • どんな仕事も創意工夫をして楽しむ

ハッピースキーマならこう考えてこう工夫して仕事をするだろうな、そう考えられるようになりました。

今まで本を読んでも納得できずできなかったのに。これは深いレベルの認知を変えたからかもしれません。「ハッピースキーマだったらどうするか」という視点は今までになかなか難しかった「つまらない仕事を楽しもう」という視点を持てれるように手助けをしてくれているのは確かです。

仕事が辛い時もマインドフルに受け止められるから

それでもやっぱり仕事は辛い。。

ただそういった状況でも「その辛さ」をマインドフルに受け止められるようになりました。マインドフルに受け止めるというのは、「今自分がしている体験をリアルタイムで気づき、味わい、手放す」ということです。

特に感情的になりがちなところも、「ふーん、そっかー、そう感じているのかー」とある種ちょっと距離を置いて客観的に見つめる感じです。(かと言って、無理に「辛さ」を感じないようにするのとは違います。「感じてる状態を眺める」感じです。)

特に「辛いと思ってる自分まだまだ!」とか「他の人はもっと頑張ってるよ!」とか「いいじゃんもうやめちゃえよ」とか、そういった判断や批判はせずに、純粋にそのまま受け止める。

そして名一杯その気持ちを受け止めて落ち着いた後に、

「この今の状況はハッピースキーマならどう行動するのかな」と考える余裕が出てきたと思います。

もちろん、いつもいつもできるわけじゃありません。

でも少なくとも以前よりこういった携え方ができるようになりました。(スキーマ療法ではマインドフルネスのワークもあります)それだけでもかなり精神的に楽になりました。

(とはいっても、残業続きであまりに体力的にキツイ、、といった場合は無理せず休めることが大事だと思います。考え方を変えるだけで疲労が取れるわけではないので。)

何をするか

根源的に自分が「したいこと」を探る

やりたかった仕事のはずなのに、自分の「好きなこと」を仕事にしたはずなのに、なぜか仕事が楽しめない、、こういった方もいると思います。その場合は、根源的に自分が何を求めているか、というのを見つめてみるのもいいと思います。

広告クリエイターの箭内道彦さんは著作の「サラリーマン合気道」の「なりたい職業より、やりたいこと」で以下のように述べています。

「何をしたいか」という根本的な質問を自分にした上で仕事を選択すべき

箭内さんは高校時代までずっとシンガーソングライターに憧れてみたいです。でも自分が音楽をやる側になったときに才能のなさに断念し、その後音楽でやりたかったことは「メッセージを伝えること」だ。それは広告でもできるかもしれない。そう考えることで音楽の道を断念して広告の仕事に就くことに納得できるようになったそうです。

やりたいことの根っこさえしっかりしていれば、職種は何でもいいのかも知れない。(中略)「やりたいこと」の後に職種がついてくるほうが、仕事の幅も広がるし楽しいんじゃないかと僕は思います。

とさえ言っています。

例えば「人を喜ばせたい」というのが「やりたいこと」であれば、エンターティナーになる、ラーメン屋になる、花屋になる、と「人を喜ばせることができる職」に広がりが出てきます。

そして「やりたいこと」を明らかにした後、その考え得る選択肢の中からどう仕事を選ぶかについては書いていないのですが笑(そこが知りたいよ!と私は突っ込みましたが)

でもそれをどう選べばいいかについては、とにかくやってみる、

というのが自分なりに出した答えでした。

その根本的な「何をしたいか」につながっていさえすれば、先ほど言った「魂の叫び」にも答えてあげられるのでは、仕事への充足感にもなるのかな、とそう感じます。

もしその「何がしたいか」がどうしても今の仕事と結びつかなかったとしたら、

その時は仕事を変えるタイミングかもしれません。

もしあなたが根本的なレベルで「何をしたいか」考えたこともない、分からない、といった場合は、下記の「ソース」という本の二十四章の「あなたの存在意義」のワークをやると見えてくるものがあるかもしれません。私はこのソースの本で自分の「何をしたいか」がかなりクリアになりました。

この根源的な「何をしたいか」につながっていれば、「なんでこの仕事をやってるんだろう」と道に迷わななくて済むようになるし、今やってる仕事ももっと楽しめるようになるのではと感じます。

嫌いな仕事だと思っていた仕事はもしかしたら天職かもしれない

そもそも嫌いだと思っていたものってなぜ嫌いなのか。私は「嫌い」という感情に対して高い関心を持っています。それは、少し深い話になってしまいますが、私は自分が「嫌いだ」と思う人やモノは、往々にして「認めたくない自分」につながってるのではないかと思っているからです。

よく「鏡の法則」とか言いますが、他人やモノ・コトは全て自分を映し出す鏡ではないかと。

そういった視点に立った時に、今目の前で忌み嫌っている仕事は、もしかしてそれをやってる自分を認めたくないからじゃないか、

「そんな仕事をしている自分は自分ではない、自分らしくない」

そういった声を上げている時は、

「自分自身が認めてない自分を認めてほしい」

心の奥底でそう声を上げている自分がいるのではないかと思うのです。

そしてそういった声の大部分は幼い頃に満たされなかった欲求が絡んでいたりします。(特にスキーマ療法で言うところの中核的感情欲求

フタをしてしまっていた感情的欲求や、「これは自分じゃない」と認めようとしてこなかった自分。

それがその嫌いな対象として鏡のように反射される時、人は「嫌い!!」と思うのではないか。

もしそうであるのであれば、認めたくない自分、嫌ってる対象に映し出されているその自分は何なのか、

満たされてない感情的欲求があるとすればそれは何なのか、

それを探るのも一つの解かもしれません。

(そしてそれを探る上でスキーマ療法の手法は効果的だと感じます。スキーマ療法って何という方は初めての方へをお読みください。

注:結局売り込みかよ!と思われた方、私はカウンセラーではなく、いち実践者で営業ではないので安心してください。)

特にあなたが今やっている仕事に対して殊更「嫌悪感」を抱く場合は、どんな隠れた欲求がそこに潜んでるか、一度深く見てみるのもいいのではと思います。

そしてその欲求を満たしてあげた後でもう一度その仕事を見てみると、

もしかしたらその仕事は天職かもしれませんよ。

 

ということで、仕事がつまらない、こんな仕事は自分の仕事じゃない!と思っている方の少しでも助けになれば幸いです。

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