自分の嫌なところを認められず、どうしても自分を傷つけてしまう。私もそうです。今回はスキーマ療法によるモードワークの中でも、傷つける大人モードとの対話のワークについてです。
精神的に、肉体的に傷つける自分=傷つける大人モードをスキーマ療法のワークによって手放していきます。
傷つける大人モードとヘルシーな大人モードとの対話のワーク
傷つける大人モードとは「スキーマ療法枠ブックBook2」によると、
これまで自分を傷つけた大人(親、親戚、教師など)の声がモードとなったもの
です。理不尽に怒ってきたり、脅そうとしてきたり、命令、要求ばかりしてくるモードで、それが全く自分を助けることになっておらず、むしろ自分自身を傷つけていくモードのことです。
この傷つける大人モードとヘルシーな大人モードとのワークとのポイントは、
(傷つける大人モードの)声を聞くたびに、そしてその声を鵜呑みにするたびに、さらに傷つくだけで、かえって回復から遠ざかってしまいます。
したがって、「ヘルシーな大人モード」は、そのモードが「傷つける大人モード」であると気づいたら、その言い分を一切聞く必要はなく、すでに十分傷ついている「傷ついた子どもモード」を守るべく、「傷つける大人モード」と闘ったり、そのモードにお引き取り願ったり、少なくとも沈黙してもらうよう頑張る必要があります。
ということで、傷つける大人モードの言うことを聞く必要はなく、ヘルシーな大人モードは傷つける大人モードを自分の中から「退場させる」のが役目となるようです。
また、傷つける子どもモードの時と同じように、対話の内容はすべて外在化します。私は前回と同じように、頭の中で声に出して会話することにして、録音してあとで書き起こしました。
また、傷ついた大人モードにも、区別するために名前をつけてワークを行うようです。
私の場合の傷つける大人モード
私は特に早期不適応的スキーマで言うところの、「できなければ罰されるべきスキーマ」と「完璧主義的『べき』スキーマ」が強く、とにかく自分に厳しく振る舞い、できない自分に対して怒り、侮辱し、傷つけるモードが多く出てきます。
他人から見れば、「なぜ自分自身で自分のことをわざわざ傷つけるのか意味不明」と思われても仕方がないのですが、とにかくそのように自分を罵倒するようなことをしてしまう、つい反射的にしてしまう。
このワークブックの説明を読んでいて、まさにこの自分を傷つけている時は「傷つける大人モード」だ!!と思いました。実際に親から同じように厳しく怒られた・侮辱されたかというと、もう覚えてはいないのですが、どうしてもそうしてしまう自分をなんとか解決したいと思っていました。
そんな「傷つける大人モード」とついに全面対決です!!!
お前はバカだと頭を打ち付けて傷つける大人モードとのワーク
私はまず「お前はバカだと頭を打ち付けて傷つける大人モード」とワークを行いました。これは私の中に物心ついた時から存在していたモードで、できない自分に腹を立てて自分を傷つけてくるモードです。
例えば、小学校の低学年の頃、たまに親に連れられてテニスをするのですが、その時うまく打てないと「なんでできないんだ!!!」とできない自分に腹を立ててテニスラケットで自分の頭を自らぶつける、または審判席に頭を打ち付ける。
テニスなんてたまにしかやらないのでうまく打てなくて当然なのに笑
はたまた大人になっても、何かミスをした時に、必要以上に怒り壁に頭を打ち付けるようなことがありました。(さすがに大人になってからは周囲に人がいるところではやらなくなりましたが笑 ただその怒りは一人にいる時には容赦なく攻撃的になります。)
意気込んでやってみたものの、意外とすんなりワークは進んだ
そんな傷つける大人モードとのワークですが、意気込んでワークをやってみたものの、予想以上にすんなりワークは進みました。以下対話の内容を参考までに紹介します。
(以下、お:お前はバカだと頭を打ち付けて傷つける大人モード、へ:ヘルシーな大人モード)
お:なんでこんなこともできねぇんだよバーカ。マジバカじゃねえの?こんなこともできねえのかよ。
ヘ:ちょっと待てよお前。そんなこと言ったら子どもモードが傷つくだろ。そんなふうに言うのはやめろ。
お:うっせーんだよてめぇ。バカはバカなんだよ。
ヘ:それだからって頭を打ち付けることはないじゃん。そしてそのバカバカ言うのも解決策にはならないわ。
お:うっせーなまったく。バカだからムカツクんだよこいつ。できなさ過ぎてムカつくんだよ。
ヘ:できないんだったらできるようにサポートしてあげるのがお前の役目じゃないの?そんなバカバカ言ってもなんの解決にもならないわ。帰って。
お:バカなやつにはそのバカをわからせないといけないんだよ、こうやってな。
ヘ:そんな体罰させてもこの状況の改善には結びつかないわ。出てって。さようなら。
もっと傷つける大人モードがガンガン言ってくるのかなーと思っていましたが、モードワークの前にしっかりとスキーマワークをやっていたためか、思ったよりもすんなりとご退場していただきました。
まぁ今回はすんなりいきましたが、根深いパターンなのでまた事あるごとに出てくると思います。そんな時にでもこの時やったワークと同じように、毅然と冷静に対応したいです。
傷つける大人モードに対しての怒りも出てきた
また他の傷つける大人モードとの対話のワークをやってる最中に、傷つける大人モードに対しての「怒り」も感じられました。ヘルシーな大人モードが傷つける大人モードに対して反論している最中に特に沸々と…
言ってみれば今まで傷つける大人モードに散々いじめられてきたわけで、そりゃ怒るわな。って感じですが。。
ワークブックには特にヘルシーな大人モードが感情的になってはいけない、とまでは書かれていなかったので、そういった感情もわりと素直に表現するようにしました。
理不尽な扱いに対する怒りなので正当に怒っていいところかなーと思い。どれぐらいヘルシーな大人モードが感情的になってもいいかについては、人それぞれの「ヘルシーな大人モード」のイメージに沿うかどうか、という視点で判断すればいいのではないかと思いました。
いただけない対処モードとのワークは…
ワークブックでは最後に「いただけない対処モード」とのワークがあるのですが、私はこれまだやっていません。あまり自分がこのモードになることがないので。。(むしろ過剰に厳しくすることがある方なので)
ということで、今後もし「これはいただけない対処モードだ!」と感じたときに改めていただけない対処モードとのワークをしたいと思います。
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