今回の記事はスキーマ療法ワークブックのレッスン9と10についてです。
安全なイメージ作りについて
レッスン9ではスキーマ療法に取り掛かる前の安全なイメージ作りをしました。スキーマ療法のワークをやる上では過去の傷つき体験を振り返るので、もし精神的にキツくなった時にもすぐに安心・安全な心の状態に戻れるように、この安全なイメージというのを事前に作っておくようです。
つまりスキーマ療法で辛くなったらすぐにこの安全なイメージを思い浮かべて辛さを和らげる、心が壊れないようにするために行うものです。
安全なイメージ作りのためのワークが11個もあるのですが、作っていった各安全なイメージで、どの程度安心・安全を感じるかパーセンテージで書き出します。90%を越えれば他のイメージを作るワークは打ち切ってもいいと書かれていました。
私の場合は南国のビーチ、青い海と白い砂浜がとっても好きで、普段からパソコンで作業する時はさざ波の音をバックにかけてるぐらいなのですが、安心・安全なイメージ作りにおいても、南国のビーチに寝そべってる様子を具体的に思い描きながら書き出しました。
ついでにパソコンの壁紙もビーチの写真に変更しておきました。(以前ビーチの写真だったのですが、少し飽きて違うのに変えていたので、別のビーチの写真に戻しました笑)
安全な何かについては、大して思いつかなかったので誰かに連絡が取れるスマフォにしておきました。
自分の過去を振り返る、年表の書き出しについて
そしていよいよレッスン10からスキーマ療法のワークが始まります。レッスン10では前回説明した「早期不適応的スキーマ」を見つけやすくするために、今の自分を形成している出来事、体験を年表にして書き出します。
傷つき体験だけではなく、嬉しかったことや楽しかったことも、今の自分にとって重要だ、影響を与えていると思った体験について書き出します。
年表とは下記のように、一番左に何歳ごろか、真ん中にその出来事、右にどう感じたか、3カラムで書きます。と言っても何歳ごろ、というのは小学何年生の頃など歳でなくてもアバウトでいいようです。
で、年表作りやってみたんですが、
この年表作り、めっちゃ辛い、超ハードです!!
ノートに出来事書いて、体験を書くだけでも、当時の感情がよみがえってきて辛い。。当然傷つき体験をベースに書いていくので、もうその傷ついた体験をダブル、トリプルで追体験していく感じですね。。
手術で傷口を開くようなもの。心が痛む感じ、心の傷口が開いた感じがしました。
そしてやってみてこうした方がいいと思ったことが幾つかありましたので共有します。
ポジティブな体験を(無理してでも)意識的に挿入すべし
傷つき体験を書き出していくのは超ハード。ですので途中から「これはポジティブな体験も書いていかないとやっていけない。」と感じ、(もちろんポジティブ体験も書き出すことにもなってるので)意識的に楽しかった、嬉しかった体験を間に挟んで書いていくことにしました。
その時は楽しいですね。書き出していくうちに案外思い出すもので、あ、あれも書かなきゃ!となっていきます。
もちろん何らかの根強いネガティブなパターンがありそれを解消したいからスキーマ療法をやるわけですが、傷つき体験ばかり書き出すとさすがに身(心)がもたないかもと感じました。「楽しかった、嬉しかった思い出なんて全然思いつかない!」と思ったとしても、些細なことでもいいから書き出した方がいいと思います。辛かったことばかり書いていくと、辛く、超しんどいです。
安全なイメージ超重要!!
上記のように傷つき体験を書き出すのはなかなかハードで、しかも連続で書き出していくともう心がどんどんダメージを負っていく。。
そこで改めて安全なイメージの重要さが分かりました!!辛くなった時は一先ずワークは脇に置いて、安全なイメージを思い浮かべるだけでもホッとします。
先ほどお伝えしたように私の場合は安全なイメージは「ビーチで寝そべってる」イメージで、パソコンの壁紙もビーチの写真に変更したのですが、これ結果的にイメージにより臨場感を持てれてよかったです笑
正直言うと、レッスン2ー9までちょっとかったるかったんです。なんせワークの数が多いし。。しかし、このスキーマ療法ワークがいかに大変かを実感すると、今はこのお膳立ては必要だったと理解しました。
一度にやり込まず、睡眠・食事をよく取り、万全の体勢でやるべし!
ただでさえ、傷つき体験で悔しい、悲しい、辛い、気持ちを感じ、さらに、楽しかった・嬉しかった体験で、嬉しい、楽しい、感動した気持ちを感じるので、もうジェットコースターのように感情が上下するんです。
よくよく考えてみれば、今の自分を作ってきた超重要/重要な体験を追体験していくので、そりゃハードになるわけです。
そして感情が大きく揺れ動くこと、思い出すだけでもエネルギーを大きく消耗します。ワークブックのお膳立てではあまり触れらてなかったですが、大前提として十分な食事・睡眠が取れる環境を整えてあることが大切だと感じました。
また食事・睡眠と共に、体調が万全の状態である時に行うことも大切でしょう。
特に一人きりの環境でやる場合は「治したい!」と急ぐ気持ちも分かりますが、あまり無理してやり込まない方がいいかも。心の傷口が開き過ぎて普段の生活に悪影響を及ぼしかねないです。だからこそ「少しずつ進める」んだなと感じました。
というわけで、過去に傷を負う体験が多い人ほど、万全の準備を持って取り組むことをお勧めします。
パソコンに打ち込むよりも手書きの方が追体験しやすい
これは人によるのかもしれませんが、パソコンで年表を作成するよりも、ノートに手書きで書く方がその体験により感じ取ることができました。
今まではノートに取っていたのになぜパソコンを使いたくなったかというと、書いてる途中で他の体験も思い出すのですが、既に書いた体験よりも昔の体験を思い出したりします。それをそのまま書くと、時系列がごちゃごちゃになってしまうので、できる限り綺麗にまとめたいなーと思い、パソコンであれば気軽に途中に挿入できるのでパソコンに切り替えたわけです。
ですがパソコンですと、なぜか単なる「入力作業」になりがちでした。ノートに手書きだと時間がかかる分、その時の感情を呼び起こしやすいのかもしれません。パソコンだと「仕事モード」になりやすいのかも。。
とにかく、自分としてはこれだとあまりワークの意味がないかもと思い、パソコンからノートへの書き出しに戻しました。
以上、スキーマ療法ワークブックレッスン10の年表作りについてでした。次回からはいよいよワークブック2に入っていきます。
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